スクリーンやテレビドラマの世界でも、この言葉は特別な感情の拠り所として描かれてきた。その原点とも言えるのが、2001年に興行記録を塗り替えたクァク・キョンテク監督の映画『友へ チング』だ。主演のチャン・ドンゴンが見せた、激動の時代に散っていった男たちの壮絶な生き様は、「同じ時代に生まれ落ちた者同士だからこその運命共同体」というチングの原風景を強烈に焼き付けた。
世界的な大ヒットを記録した韓国ドラマ『梨泰院クラス』などの現代作品へと目を移すと、仲間同士の距離感には新しい空気感も混ざり合っている。主人公パク・セロイと仲間たちの連帯はフラットに見えて、呼び名や言葉遣いの節々に伝統的な礼節がしっかりと息づく。韓国エンターテインメントが放つ人間ドラマのリアリティは、古くからの敬語文化と個人の強い絆がせめぎ合う絶妙なバランスの上に成り立っている。