送信ボタンを押した瞬間に、どのような法的責任が発生するのか。多くの加害者がその重大性を認識していない。ネット上に殺害予告を書き込む行為は、刑法第222条の「脅迫罪」(2年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金)に直ちに該当する。相手の生命、身体、自由、名誉または財産に対して害を加える旨を告知した時点で成立する。
さらに、予告によってイベントが中止に追い込まれたり、学校が休校したり、警察の警備出動や施設の安全確認が必要になったりした場合、刑法第234条の「威力業務妨害罪」(3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金)が適用される。実害の規模によっては偽計業務妨害罪なども重なり、実刑判決が下されるケースも珍しくない。
刑事責任だけでは済まない。民事上の損害賠償請求は加害者の人生を破滅に追い込む。イベントの中止損害、警備費用の補填、被害者の精神的苦痛に対する慰謝料など、請求額が数千万円規模に膨れ上がる事案もある。未成年であっても保護者の監督責任が問われ、家庭全体が多額の負債を抱えるリスクに直面する。