末田健の才能は、特定のジャンルに留まることを知らなかった。DREAMS COME TRUEで見せた叙情的な世界観の一方で、EXILEをはじめとするトップアーティストのミュージックビデオでもその手腕を遺憾なく発揮した。
躍動するダンスパフォーマンス、スタイリッシュな色彩設計、そしてスピード感あふれるカット割り。EXILEの映像において彼が見せたのは、単なるカッコよさの提示ではなく、パフォーマー一人ひとりの生き様を浮き彫りにするドラマ性だった。ジャンルやアーティストのパブリックイメージに縛られることなく、その奥にある本質を見抜き、最適なビジュアルへと昇華させる。その柔軟かつ強靭な演出力こそが、当時の日本の音楽映像制作の現場で彼が唯一無二と称賛された理由である。