表舞台から姿を消してからの長瀬智也は、メディアの喧騒から離れた場所で、極めて地に足の着いた表現活動を続けてきた。SNSなどを通じて散発的に伝わってくるのは、ヴィンテージバイクのカスタムやレースへの傾倒、そしてスケートボードやガレージカルチャーを背景にしたストリートな日常だ。作り込まれたアイドル像ではなく、一人の男としての生の生き様がそこにはあった。
日本の芸能界という巨大な枠組みの中にいた頃から、彼は常に本物志向のクリエイターであった。与えられた役柄や楽曲をこなすだけでなく、作品の根底にあるソウルをどう表現するか。事務所退所という決断は、彼にとって芸能活動の終焉ではなく、真の意味で自立したクリエイターへと脱皮するための必然的なプロセスだったと言える。