「レーベル」という概念は、もはや音楽の世界だけにとどまらない。映像やカルチャー全般において、キュレーションとブランドアイデンティティを確立した組織がその名を冠している。
映画界における気鋭スタジオA24はその筆頭だ。監督の作家性を極限まで尊重し、ダークかつ洗練されたトーン&マナーで作品をキュレーションする彼らの手法は、往年のインディー・レコードレーベルそのものである。観客は監督名だけでなく「A24の映画だから」という信頼感で劇場へ足を運ぶ。
さらにNetflixなどの巨大配信プラットフォームが独自のコンテンツレーベル化を進める中、音楽と映像、ファッションの境界線は完全に溶け合っている。現代においてレーベルを名乗ることは、混沌とした情報空間の中で「特定の生き方や美意識を提示するキュレーター」として名乗りを上げることに等しい。