タイ語で「嗅ぎ薬(ヤー=薬、ドム=嗅ぐ)」を意味するヤードムは、現地では日常的に鼻に当てて清涼感を楽しむポピュラーなアロマ製品です。しかし、日本国内で「タイの鼻スースーは違法ではないか」という疑惑が浮上する背景には、日本の医薬品医療機器等法(薬機法)と税関の輸入規制が深く関係しています。
結論から言えば、ヤードムという製品ジャンルそのものが日本で禁止・違法指定されているわけではありません。所持しているだけで逮捕されるような麻薬や危険ドラッグ成分は一般的な正規品には含まれておらず、個人がタイからお土産として数本持ち帰る程度であれば法的な処罰を受けることはまずありません。
では、なぜ「禁止」「没収」という噂が定着したのでしょうか。最大の要因は、タイ現地で流通している製品が日本の薬機法上「未承認医薬品」または「指定成分を含む製品」とみなされる点にあります。タイでは一般的な日用雑貨として売られていても、日本国内では配合成分や効能表示の基準が大きく異なるため、輸入手続きや販売において厳格な法的制約が課されるのです。