ストレッチャーは用途・使用環境によって多岐にわたる種類が存在します。病院の救急救命センター、一般病棟、介護老人保健施設、あるいは福祉タクシーなど、現場の要求仕様によって選定すべき機種が異なります。
医療用ストレッチャーの主な種類
- 救急外来・処置用(マルチファンクション型):油圧や電動で背上げ・脚上げ・トレンデレンブルグ体位(頭低足高位)が瞬時に取れ、Cアーム(移動型X線透視装置)に対応した完全X線透過天板を採用。
- 病棟・内視鏡室用(トランスファー型):天板がスライドしてベッドと密着し、患者を持ち上げずに横移動できる特殊レール機構を搭載。
- MRI室専用(非磁性型):強磁場環境でも吸着事故を起こさないよう、アルミ合金・ステンレス・真鍮・強化プラスチックなどの非磁性材料のみで製造。
介護用ストレッチャーの選び方と導入ポイント
介護現場においては、医療用のような緊急処置機能よりも「被介護者の筋緊張緩和」と「介助者の腰痛予防」が重視されます。入浴介助専用のメッシュ天板・ステンレス製サビ防止モデルや、寝たきりの状態から段階的に車椅子状へ変形できるリクライニング・座位変換型ストレッチャーが主流です。選定の際は、寝具の高さとストレッチャー最低位が一致しているか、脱着可能なマットの防水清拭性(次亜塩素酸ナトリウム耐性)があるかを厳密に確認する必要があります。
価格相場と導入コストの目安
ストレッチャーの価格相場は構造の複雑さに応じて大きく分かれます。シンプルな手動上下昇降型の一般医療・介護モデルは20万〜50万円前後が中心です。一方で、自動電動昇降や体重測定機能を備えた高性能病棟モデルは80万〜150万円程度、救急車搭載規格に準拠した電動油圧式ロールインストレッチャー(Stryker社やFerno社製など)は本体および車載マウント一式で200万〜400万円以上に達します。