ハイライトの歴史は、高度経済成長期の只中である1960年(昭和35年)10月1日の発売日に始まります。当時としては日本初となるロングサイズ(80mm)かつセルロースアセテートフィルターを採用した革新的なシガレットとして登場し、瞬く間に日本一の売上を誇る国民的銘柄へと上り詰めました。
特筆すべきは、イラストレーターの故・和田誠氏によるパッケージデザインです。当時としては斬新極まるコバルトブルーを基調に、幾何学的な小窓のような白い円を配したモダンなグラフィックは、半世紀以上が経過した2026年の視点で見ても色褪せない洗練さを放っています。タバコパッケージがひとつのアートピースとして認知される契機となった歴史的傑作です。
また、ハイライトは多くの芸能人やミュージシャン、愛煙家のアイデンティティとしても知られています。サザンオールスターズの桑田佳祐氏(名曲「いとしのエリー」の誕生秘話でも知られる)をはじめ、数々のロックミュージシャンや作家、映画監督がその煙を愛し、作品世界や佇まいに色濃く反映されてきました。ハイライトを吸うという行為そのものが、ある種のカルチャーや反骨精神の象徴として受け継がれてきた背景があります。