世田谷区が持つ多面性を象徴するのが、「三軒茶屋」と「成城」という対極に位置する二つの人気エリアだ。芸能人やクリエイターが多く居を構えることでも知られるが、その理由は街の個性に明確に分かれている。
迷宮のような飲食店街「三角地帯」を擁する三軒茶屋は、夜な夜な文化人やアーティストが集い、熱い議論を交わす開放的なエネルギーに満ちている。一方で、大正時代からの計画的な高級住宅地である成城は、圧倒的なプライバシーの保護と豊かな邸宅街の緑が約束された静寂の街だ。この極端な二面性こそが、表現者たちを魅了し続ける最大の磁力と言える。