海外旅行や海外出張中に飛行機が欠航した場合、日本の国内法とは比較にならないほど強力な乗客保護規定が存在する。その筆頭が、欧州連合が定める「EU261法規制(EC 261/2004)」だ。
EU加盟国を出発するすべてのフライト(またはEU域外からEU加盟国の航空会社でEUに到着するフライト)で、航空会社の都合による欠航や過密オーバーブッキングが発生した場合、返金や代替便の手配に加え、飛行距離に応じて「250ユーロから600ユーロ(約4万〜10万円以上)」の現金補償が義務付けられている。
この補償は、ホテル代や食費の補填とは「別枠」で乗客個人の口座に振り込まれる。航空会社側が自主的に教えてくれないケースも多いため、欧州発着便でトラブルに遭った際は自ら「EU261に基づく補償請求」を申請することが不可欠だ。アメリカ便においても、DOT(米国運輸省)の規定改定により、キャンセル時の現金返金ルールが大幅に厳格化されている。