かつての日本のキャラクターデザインにおいて、排泄やデリケートゾーンを連想させる意匠はタブー視される傾向にありました。ハローキティやマイメロディに代表されるサンリオの王道ラインは、洗練された記号性と徹底した無菌室的かわいらしさを誇っていたからです。しかしポムポムプリンは、その清潔なサンリオワールドにリアルな動物の愛嬌と脱力感を軽やかに持ち込みました。
犬と暮らす人々にとって、しっぽを振ってトコトコと歩く後ろ姿やおしりの存在は、無条件の愛おしさを感じる日常の光景です。デザイナーは記号的なファンシーさに逃げることなく、ペットが見せる究極の無防備さを「*」という記号一つで表現し切りました。この成功を皮切りに、サンリオ社内ではおしりを魅力的に見せるキャラクター造形がひとつの表現手法として確立され、後続のキャラクター展開にも多大な影響を与えています。