SNSやネット掲示板、Q&Aサイトを調査すると、「未開封だから大丈夫だと思って5年前のアイシャドウを使ったら瞼が赤く腫れ上がった」「フリマアプリで買った3年前のデパコス口紅を塗ったら、古い油の匂いがして唇の皮が剥けた」といった生々しい被害報告が定期的に投稿されています。
皮膚科専門医の現場でも、季節の変わり目や大掃除の時期になると、古いストック化粧品を原因とする「接触皮膚炎(かぶれ)」の相談が増加します。外見上は新品同様に見えても、配合されている植物エキスやオイル成分が空気中のわずかな透過酸素や熱によって変性し、刺激物質へと変化してしまうのが原因です。
一方で、「冷暗所で箱に入ったままだった7年前のパウダーアイシャドウは何の異常もなく使えた」という声も散見されます。しかしこれは、水分を含まない無機顔料主体の粉体であったことと、保管環境の温度変化が極めて小さかったという偶然が重なった結果に過ぎません。個人の肌質や免疫状態によっては、一度の塗布で重篤な肌荒れを引き起こすリスクが常に隣り合わせである点を軽視してはなりません。