水元公園の中央部に位置するバードサンクチュアリ(野鳥保護区)は、一般の来園者が立ち入れないよう厳重にフェンスで保護された広大な湿地帯と樹林です。人為的な干渉が排除されているため、警戒心の強い大型野鳥や猛禽類にとって都内有数の安全なオアシスとなっています。
このサンクチュアリを取り囲むように設置されているのが、複数の野鳥観察舎です。板壁に設けられた観察スリット(覗き窓)から静かにレンズを向ける構造になっており、鳥たちを警戒させずに自然な生態をじっくりと見守ることができます。
冬の朝方には、枯れ木の最上部に堂々と止まるオオタカの凛々しい姿がしばしば確認されます。また、浅瀬ではヘラサギやタシギといった珍しい旅鳥が羽を休める場面に出くわすことも珍しくありません。足音を忍ばせて観察舎の窓を覗く瞬間の静謐な緊張感は、この場所ならではの醍醐味です。