「お眼鏡にかなう」とは、目上の人や優れた鑑識眼を持つ人物から実力や価値を認められ、気に入られることを意味する慣用句です。単に「好かれる」「気に入られる」という感情的な好意だけでなく、厳密な審査や目利きを経て「合格ラインに達した」という評価のニュアンスを含んでいる点が大きな特徴です。
語源は江戸時代から明治初期にかけての職人や商人文化に由来します。当時、高価な舶来品であった眼鏡(ルーペや老眼鏡)は、美術品や骨董品の真贋を見分ける鑑定士や、学識の高い権力者だけが持つ特別な道具でした。そこから転じて、「優れた人物の確かな鑑識眼(=お眼鏡)という基準に適合する(=かなう)」という成り立ちで使われるようになりました。