志々雄真実は、明治政府に裏切られて全身を焼かれながらも地獄の底から這い上がり、国家転覆を目論む「絶対的悪」です。原作屈指の人気キャラクターであると同時に、実写化におけるハードルが最も高い人物の一人でした。しかし、藤原竜也がスクリーンに現れた瞬間、観客の抱いていた不安は驚嘆へと変わりました。
最大の特徴は、目元と口元しか露出していない特殊メイクでありながら、感情の機微と底知れぬ狂気を観客へダイレクトに伝える表現力です。舞台演劇で鍛え上げられた圧倒的な声量と通る声質は、包帯越しでも一切こもることなく響き渡り、観る者を威圧しました。「藤原竜也にしか出せない絶対的な強者のオーラ」が、原作ファンをも唸らせる実写版の再現度の高さを実現したのです。