ハクは人間の少年の姿だけでなく、白銀の鱗をまとった美しい龍(竜形態)の姿へと自在に変身します。彼が湯婆婆の弟子となり、魔法使いとしての修行を選んだのは、失われた自らの存在意義を取り戻すためでした。
しかし、湯婆婆と契約を交わしたことで名前を奪われ、本来の神としての誇りや記憶を次第に喪失していきます。湯婆婆の命に従って銭婆の魔女の契約印を盗み出し、死に瀕する重傷を負うなど、湯屋の闇の仕事を一手に引き受ける冷酷な手先として使役されていました。千尋との出会いは、呪縛によって自己を見失いかけていたハクにとって、まさに救済の光となったのです。