予備校の広告や受験系SNSで頻繁に見かける「英検準1級を持っていれば早稲田合格がグッと近づく」という言説。この噂の真偽をデータと選考構造から検証すると、「学部によって真実でもあり、致命的な罠にもなる」という二面性が浮かび上がります。
まず、国際教養学部においては、この言説は完全に真実です。総点200点満点のうち、準1級保持者に与えられる15点の加点(1級なら20点)は、合格最低点付近に数百人が密集する早稲田入試において決定打となります。実質的に共通テストや独自英語試験の1〜2問分の失点を帳消しにできる計算であり、準1級を持たずに2級(5点加点)のまま突入する受験生に対して10点ものリードを奪うことが可能です。
一方で、文学部や文化構想学部においては「準1級=合格しやすい」という単純な図式は成り立ちません。なぜなら、これらの学部ではCSE2200点(2級高得点)であっても準1級満点であっても、扱いは「英語試験免除」という同一のスタートラインに過ぎないからです。当日は国語50点・地歴50点の計100点満点のみで合否が争われるため、英語の負担が減る反面、国語や地歴で8割前後の超高得点を叩き出さなければ合格ラインに届きません。「英語から逃げられた」と油断した受験生が、他科目の難問に対応できず不合格となるケースが後を絶ちません。