大手クチコミサイトやSNS、知恵袋などのコミュニティでは、「親族のみの結婚式に出席したが、カトラリーの音しか聞こえなくて居心地が悪かった」「親族同士に面識がなく、新郎側と新婦側で完全に分断されて気まずかった」といった、いわゆる“お通夜ムード”を嘆く声が散見されます。こうした投稿を目にして、少人数結婚式の開催自体を躊躇してしまう新郎新婦も少なくありません。
ブライダルプロデューサーや式場関係者への取材によると、このような事態に陥る背景には「大人数の披露宴と同じ感覚で進行を削ぎ落としてしまう」という構造的なミスが存在します。60名規模の一般的な結婚式であれば、友人たちの歓声や派手なBGM、次々に繰り出されるプログラムによって会場のボルテージが自然と維持されます。しかし、10〜20名規模の会食では、プログラムをすべて無くして「ただ食事をして歓談するだけ」にすると、初対面に近い親族同士は何を話してよいか分からず、沈黙を恐れて萎縮してしまうのです。
一方で、実際に親族婚を挙げた先輩カップルのアンケート調査を見ると、約88%が「アットホームで全員と深く話せて満足した」と回答しています。つまり、「親族のみ=盛り上がらない」のではなく、「少人数に適した会話の導線が作られていない会食が気まずさを生む」というのが現場の実態です。