公平と平等の違いとは?木箱イラストが暴く正反対の本質と使い分け

公平と平等の違いとは?木箱イラストが暴く正反対の本質と使い分け

公平と平等の違いとは?木箱イラストが暴く正反対の本質と使い分けの真相や最新動向に迫る! わかりやすい言葉でご紹介しています。

公平と平等の概念を一撃で理解させるアイコンとして、SNSや研修教材で爆発的に拡散されたのが、高さの異なるフェンス越しに野球の試合を観戦する3人の子どもを描いた「木箱のイラスト」です。この図解の背景と変遷には、社会的な正義を巡る深い思索の歴史が刻まれています。

このイラストの原型は、2012年に米国の教育学者クレイグ・フレーレ(Craig Froehle)氏が自身のブログに投稿した簡易グラフィックでした。その後、米国の非営利団体「Interaction Institute for Social Change(IISC)」のアングス・マグワイア(Angus Maguire)氏が2016年に洗練されたイラストとして描き直したことで、世界的なバイラル現象を巻き起こしました。木箱イラストの真相と詳細まとめとして知られるその構成は、主に以下の3つのコマで展開されます。

1コマ目の「Equality(平等)」では、身長の異なる3人(長身の大人、中背の少年、小柄な子ども)に対し、同じ高さの木箱が1箱ずつ配られます。長身の人はもともとフェンスを越えて試合が見えるため木箱は余計であり、小柄な子どもは木箱に乗ってもフェンスに視界を遮られたままです。「全員に同じ支援を与える」という平等主義が、現実の格差をまったく解決できていない残酷さを描いています。

2コマ目の「Equity(公平)」では、長身の人の木箱を小柄な子どもに回し、長身の人には0箱、中背の少年に1箱、小柄な子どもに2箱が配られます。その結果、3人全員が同じ目の高さで試合を楽しめるようになります。個人の必要性(ニーズ)に応じた不均衡な配分こそが、真のアクセシビリティをもたらすことを直感的に納得させる構図です。

このイラストには「第3のコマ」が存在します。それは「Justice(正義・公正)」あるいは「Liberation(解放)」と呼ばれる枠組みです。そこでは、木箱を誰に何個配るかという配分論そのものを飛び越え、視界を遮っていた「木製の不透明なフェンス」自体が撤去され、透明な金網に作り変えられています。制度や環境に内在する構造的な障壁そのものを取り払えば、そもそも木箱という支援ツールすら不要になるという、社会構造改革の究極のゴールを提示しています。

山下 哲也
著者

山下 哲也

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。