吹奏楽の現場を取材すると、なぜこの楽曲が数あるアニメソングの中で突出した演奏頻度を誇るのか、明確な理由が浮かび上がってきます。最大の要因は、作詞・大森祥子氏、作曲・池毅氏という黄金コンビによって生み出された楽曲本来が持つ圧倒的なドライヴ感と祝祭性にあります。
BPM(テンポ)はおよそ140〜144前後という、人間が高揚感を覚えやすい絶妙なアップテンポに設定されています。これに加えて、シンコペーションを多用したファンキーなベースラインと、一度聴いたら忘れられないキャッチーなブラスセクションのフレーズが随所に散りばめられています。音楽関係者の分析によると、原曲自体が極めてブラス・オリエンテッドな(管楽器が主役となる)ビッグバンドやファンクの手法で構築されているため、吹奏楽編成へトランスレーションした際の相性が極めて抜群なのです。
さらに見逃せないのが、演奏者と観客の境界線を融解させる「コール&レスポンス」の仕掛けです。「どっきりどっきりパカーン!!」「ピリカピリララ」といった印象的なオノマトペは、楽器を吹いていない休符のパートや打楽器セクションが声を出して参加できる余白を生み出します。受動的に音楽を聴かせるだけでなく、会場全体を巻き込んだパフォーマンスへと昇華できる点こそが、おジャ魔女どれみ吹奏楽人気の理由として現場指導者からも高く評価されるポイントです。