「様方」は訓読みで「さまがた」と読みます。手紙やハガキ、宅配便の伝票において、「送付先となる住居の世帯主の苗字」と「実際に郵便物を受け取る受取人の苗字」が異なるときに、世帯主名の後ろへ添える言葉です。意味としては「〇〇様のお宅にお住まいの(一時滞在している)××様宛て」という配達経路を郵便局員や配達員に明確に伝える役割を持っています。
日常生活で様方が必要となる代表的なシチュエーションには、次のようなものがあります。
- 里帰り出産や長期療養:結婚して改姓した娘が、一時的に実家(親の世帯)へ戻って滞在している場合
- 親族・友人宅への居候・下宿:叔父・叔母の家や知人宅に下宿・同居しており、家の名義・世帯主と苗字が違う場合
- 事実婚・同棲・ルームシェア:表札に世帯主(契約者)の苗字しか掲示されていない住居で同居人が郵便を受け取る場合
- 婚姻・養子縁組による二世帯同居:同一の建物で生活しているが、郵便受けが共用で世帯主の苗字しか表示されていない場合
様方という言葉自体に「様」が含まれているため、世帯主に対する敬意を表しつつ、最終的な受取人への橋渡しを行うという、日本語ならではの細やかな配慮が込められた宛名マナーといえます。