ネット上には「手首の内側の血管が緑ならイエベ、紫ならブルベ」「ゴールドの指輪が似合えばイエベ」といった簡易テストが氾濫しています。しかし、メイクアップアーティストや皮膚科の現場取材によれば、これらの自己判断メソッドには落とし穴が少なくありません。
血管の色は、肌のアンダートーンだけでなく角質層の厚みや皮膚の菲薄化(ひはくか)によって見え方が劇的に変わります。角質が薄く毛細血管が透けやすい人は、本来のパーソナルカラーがイエベであっても血管が青紫に見えるケースが多々あります。また、アクセサリーの似合い判定も、着用者の瞳の輝きや本人の心理的な先入観(自己好悪)に引きずられがちです。
2026年現在のサロン現場やデジタル肌診断で採用されている客観性の高い見分け方は、以下の3つの要素を自然光(演色性の高い照明)下で複合的に観察する手法です。
- 日光を浴びた際の経時的リアクション:日焼けした直後に赤くなって痛むだけで黒くなりにくい人はブルーベース傾向、赤くならずに数時間後から小麦色へ定着する人はイエローベース傾向が顕著です。
- 白目と黒目のコントラスト比:白目の部分がやや黄みがかったアイボリーで黒目との境界がソフトな人はイエベ、白目が青みがかったクリアな白で黒目とのコントラストが明瞭な人はブルベの特性を持ちます。
- 素肌におけるリップライン(唇の輪郭)の自発的血色:唇本来の色素がサーモンベージュ系に寄っている場合はイエベ、紫味を帯びたローズやワインレッド寄りの場合はブルベと整合します。
これら3つのうち2つ以上が一致する方向性が、その人の骨格となるアンダートーンです。どちらの要素も均等に混在している場合は、無理に二分割せず「ニュートラル」として捉えることが、コスメ選びの迷走を防ぐ最短ルートとなります。