渡航先で日本人観光客が被害に遭いやすい最大の理由は、「防犯意識の隙」と「手口のアップデート不足」にあります。現在、世界の主要都市で頻発しているのは、組織化されたグループによる連携プレイです。親しげに話しかけて署名を求めたり、わざと服を汚して注意をそらしたりするクラシックな手法に加え、スマートフォンを操作している一瞬を狙ったバイクによるひったくりが日常茶飯事となっています。
さらに警戒すべきは、満員電車や観光スポットの混雑に紛れて行われる非接触型のスキミング犯罪です。クレジットカードやパスポートに内蔵されたICチップの情報を、特殊な読み取り機を近づけるだけで抜き取る手口が定着しています。気付かないうちに決済情報を盗まれ、帰国後に身に覚えのない高額請求が届くケースも目立ちます。被害を未然に防ぐためには、物理的な盗難対策と電子的なデータ保護の両面から備える必要があります。