観測史上最大M9.5チリ地震の真相!日本を襲った巨大津波の教訓

観測史上最大M9.5チリ地震の真相!日本を襲った巨大津波の教訓

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1960年のチリ地震津波における最大の悲劇は、日本の沿岸住民にとって「全く揺れを感じていないにもかかわらず、突如として海水が壁のように押し寄せてきた」という点にありました。

被災地である岩手県大船渡市や宮城県南三陸町(旧志津川町)の自治体誌や生存者の手記には、当時の異様な光景が生々しく刻まれています。

「夜明け前の午前3時頃、港の水がゴーッという地鳴りとともに一気に引き潮になり、海底が露出した。何事かと思って浜へ見に行った瞬間、暗闇の中から巨大な波の塊が猛スピードで押し寄せてきた」(当時の被災住民の手記より)

当時、日本国内では国際的な遠地津波連絡体制が確立されておらず、一般住民はおろか行政機関すら地球の裏側で起きた超巨大地震の津波が向かっている事実を知りませんでした。就寝中だった人々は避難行動を取る間もなく濁流に呑まれ、日本全国で死者・行方不明者142名、建物全半壊・流失4000棟以上という壊滅的な被害に見舞われたのです。

揺れという直接的な危険シグナルが存在しない状況下で、人間の認知はいかに麻痺してしまうか。この「音なき遠地津波」の実態は、現代の防災心理学においても極めて重い教訓として語り継がれています。

井上 凛
著者

井上 凛

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。