長崎市内から北部へと南北に貫く国道206号線。この交通の要衝から一歩奥へと入ると、豊かな里山風景と自家農園を抱えるオーガニックカフェがひっそりと暖簾を掲げている。土づくりからこだわり抜かれた旬の有機野菜は、噛むほどに濃密な甘みと大地のみずみずしさが口いっぱいに広がる。
「この土地の土と水が野菜を育てる。余計な手は加えない」と語るシェフの言葉通り、皿の上に並ぶのは素材の力強さを引き出したシンプルなイタリアンやフレンチの技法だ。沿道に点在する隠れ家レストランの数々は、長距離ドライブの途中で立ち寄る単なる休憩所ではなく、食の目的地として確固たる地位を築いている。