こうした潮流は、セキュリティ・防犯産業全体のビジネスモデルをも激変させている。防犯機器の標準化や技術指針の策定を担う公益社団法人日本防犯設備協会でも、AIカメラやセンサー統合システムのガイドライン策定が急ピッチで進む。
かつての「事件が起きた後に録画データを振り返る」という後追いの防犯は過去のものとなった。現在のセキュリティ技術は、レジ前での過度な迷い動作、過剰な手元の隠蔽行動、あるいは視線の不自然な泳ぎといった徴候をAIが「予測」し、犯罪が発生する前のアプローチを可能にしている。監視から予測へ――防犯産業の焦点は明確にシフトした。