『北の国から』の生みの親である脚本家・倉本聰は、北海道富良野市の大自然を舞台に設定し、妥協のないリアリズムを追求した。極寒の地でのロケ撮影はキャストやスタッフにとって過酷を極めたが、その本物の環境こそが俳優陣から奇跡的な演技を引き出した。
有名な「丸太小屋」の建設シーンでは、実際に役者たちが丸太を運び、作業を行ったという。自然の厳しさと人間の逞しさを身体で知ることで、単なるセリフの暗唱ではない「生の言葉」が生まれたのだ。
富良野の四季折々の絶景と、人間の泥臭いドラマの対比。倉本聰が紡いだダイナミックなシナリオは、半世紀近くが経過した現在も日本の脚本界における最高峰として讃えられている。