平次と和葉の関係を語る上で、最大のスパイスとなっているのが京都の財閥令嬢・大岡紅葉の存在です。幼少期の勘違い(「今度会ったら嫁に取ったる」という平次の言葉をプロポーズと誤認)から平次を「ウチの未来の旦那さん」と呼び、卓越した頭脳と財力で和葉の前に立ちはだかります。
この和葉と大岡紅葉のライバル関係が最高潮に達したのが、劇場版『から紅の恋歌(ラブレター)』でした。平次への想いを賭け、皐月杯の舞台で競技かるたによる直接対決を行うことになった和葉。元クイーンである平次の母・服部静華(旧姓:池波)に短期間の猛特訓を仰ぎ、血のにじむような努力を重ねます。
劇中で和葉が得意札として心を通わせたのが、平兼盛の名詠「しのぶれど 色に出でにけり わが恋は 物や思ふと 人の問ふまで」。秘めても隠しきれず顔に出てしまう恋心を詠んだこの歌は、まさに平次への想いそのものでした。決勝戦では惜しくも紅葉に敗れたものの、和葉の一途な熱意と誇り高き勝負姿勢は、紅葉からも一目置かれる存在へと昇華しました。