『家政婦のミタ』で一躍脚光を浴びた後も、本田望結は単なる「かわいい子役」の枠にとどまらない幅広い役柄に挑み続けました。子役ドラマ史に残る名作群から、彼女の演技力の進化を辿ることができます。
特に大きなインパクトを残したのが、2012年の深夜ドラマ『コドモ警察』(TBS系)における林舞子役です。悪の組織の罠によって子どもの姿に変えられてしまった特殊捜査課のベテラン刑事を演じるという異色のコメディ作品で、本田望結は「見た目は小学生、中身は酸いも甘いも噛み分けた大人の女性刑事」という極めて難度の高い役柄を完璧に演じ分けました。大人びた口調で眉をひそめるクールな芝居とコミカルな間合いは、コメディエンヌとしての高いポテンシャルを証明しました。
その後も、日曜劇場『サマーレスキュー〜天空の診療所〜』(2012年・TBS系)、『警部補・杉山真太郎〜吉祥寺署事件ファイル』(2015年・TBS系)など、数々のプライム帯連続ドラマにレギュラー出演。2015年には映画『ポプラの秋』で映画初主演を飾り、父親を亡くした少女の繊細な心の揺れ動きを見事に体現し、国際映画祭でも高い評価を受けました。
当時の演出家や共演者たちの証言によると、現場での彼女は「台本のセリフだけでなく、ト書きに込められた登場人物のバックボーンまで深く理解して現場に入る」というプロフェッショナル精神を徹底していたと伝えられています。