ネット上の掲示板やSNSでは、判定を巡って誤った情報が拡散されるケースが後を絶ちません。現場取材でも頻繁に質問を受ける「代表的な誤解」を整理しておきましょう。
誤解1:「相手キーパーがいれば、DFが全員上がっていてもオフサイドにならない?」
これは完全な誤解です。ルール上規定されているのは「最後から2人目の守備側競技者」です。キーパーがゴール前に1人残っていても、フィールドプレーヤーが全員相手陣内に上がっていれば、キーパーが最後から1人目となり、最後から2人目が存在しない(ハーフウェーラインが基準になる)状態になります。キーパーより前であってもハーフウェーラインより後ろにいなければ反則を取られます。
誤解2:「オフサイドポジションにいたら、立っているだけで即反則?」
単にオフサイドポジションに立っているだけでは反則にはなりません。審判がホイッスルを吹くのは、その選手が「プレーに関与した(ボールに触れた、または触れようと試みた)」「相手選手を妨害した(視界を遮る、競り合って自由を奪う)」「その位置にいたことで明らかな利益を得た(ポストやキーパーの弾いた球を押し込む)」という能動的な関与があった瞬間に限られます。関与する意思を見せずプレーを止めれば、反則は取られず試合は流れます。
誤解3:「相手ディフェンダーに当たってこぼれたボールなら全部セーフ?」
ここには競技規則上の繊細な区別があります。守備側がブロックしようとして単に身体に当たって跳ね返ったボール(ディフレクションやセーブ)は、攻撃側のオフサイドが適用されます。しかし、守備側がボールを意図的にコントロールしてクリアしようとキックし、それがミスとなって攻撃側に渡った場合(意図的なプレー/デルバレート・プレー)は、攻撃側のオフサイドはリセットされインプレーとなります。