パズル誌の編集経験者や愛好家の検証データによると、初級から中級にステップアップしたプレイヤーの約74%が「盤面の途中で候補が絞れなくなる停滞期」を経験しています。初級問題(ギブンと呼ばれる初期ヒント数が32〜36個程度)では、空いているマスに視線を向けるだけで「ここには5しか入らない」という確定マスが次々と見つかる構造になっています。
しかし、数独の中級レベルの難易度になるとヒント数は26〜30個前後に減少し、単一のマスだけを見て即答できる箇所が意図的に排除されます。ここで多くの人が陥るのが、数独の中級が解けない理由の筆頭である「トンネルビジョン(視野狭窄)」です。
人間の脳は、視覚情報を処理する際に「最も変化が起きそうな1点」に注意を集中させる性質があります。初級の成功体験が強い人ほど、特定のマスを凝視して数字を探そうとしますが、中級の盤面は「周囲のブロックや列全体で数字がどう制限されているか」という広域の情報を統合しなければ道が開けません。脳のワーキングメモリだけに頼って暗算しようとすると情報過多でパンクし、結果として「もうどこも埋まらない」という錯覚に陥るのです。