ししとうは収穫のタイミングを誤らないこと自体が、株を長持ちさせる最高の手入れとなります。ししとうの収穫時期の見極めにおいて、最も大切なルールは「若採り(早めの収穫)」です。
開花からおよそ15日〜20日前後、果実の長さが6〜8cm程度になったら収穫適期です。ハサミを使って果柄(軸)を丁寧に切り取ります。10cmを超える大果になるまで樹上に残しておくと、種が成熟して株の体力を激しく消耗させ、その後の花落ち(着果不良)を引き起こします。「少し小さいかな」と感じる段階でテンポよく収穫し続けることが、秋まで途切れることなく収穫し続けるための絶対則です。
さらに、7月下旬から8月上旬にかけて草丈が高くなり、枝先が混み合ってきたらししとうの摘心のタイミングを迎えます。主枝や主要な側枝の先端を軽く摘み取る(摘心する)ことで、上部への無駄なエネルギー消費をストップさせ、下部から新たな元気なわき芽を発生させることができます。
もし真夏の酷暑で株全体が疲れ果て、実のつきが悪くなった場合は、8月上旬〜中旬に枝の長さを半分程度まで切り戻す「更新剪定(こうしんせんてい)」を実施します。同時に株元から少し離れた土へ追肥を行い、根を軽く耕してやると、9月以降の秋風とともに新芽が力強く吹き返し、10月下旬まで柔らかく風味豊かな「秋ししとう」をたっぷり収穫できるようになります。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
家庭菜園におけるししとう栽培は非常に間口が広い反面、栽培環境やライフスタイルによって向き不向きがはっきりと分かれます。自身の環境と照らし合わせて導入を判断してください。
- ししとう栽培に極めて向いている人:
- 日当たりと風通しの良い南向きベランダや庭を確保できる人
- 夏場に朝夕の毎日の水やりをルーティンとして継続できる人
- 採れたての新鮮な夏野菜をつまみやおかずとして日常的に消費したい人
- プランター栽培で慎重な検討・対策が必要な人:
- 日照時間が1日2時間未満の極端な日陰環境しかない人(着花不良の原因になります)
- 真夏の旅行や出張が多く、数日間連続で水やりを放置してしまう環境にある人(自動灌水器などの事前設備が必須)
- 深さのない浅型プランター(10リットル未満)で育てようとしている人(根詰まりと激辛化のリスクが跳ね上がります)