芸能界を引退した山口百恵が、もうひとつのライフワークとして情熱を注ぎ込んできたのが「キルトアート」の世界です。著名なキルト作家・鷲沢玲子氏に師事し、30年以上にわたって針を持ち続けてきました。
2019年7月には、39年ぶりの著書となったキルト作品集『時間(とき)の花束 Bouquet du temps』(日本ヴォーグ社)を刊行。引退以来の著作として出版界で社会現象を巻き起こし、発行部数は瞬く間に数十万部を突破しました。この書籍に掲載された作品群は、緻密な色彩設計と卓越した縫製技術、そして家族や日々の暮らしへの深い慈しみが込められており、美術・工芸の専門家からも絶賛を浴びました。
2026年現在も、東京国際キルトフェスティバル等の大型展覧会やグループ展に定期的に作品を出品。作品に添えられるキャプションには、家族への想いや日々の思索が短い言葉で綴られており、かつて歌声で人々を魅了した表現力は、形を変えて布と糸の芸術へと昇華されています。