「インフルエンザが治ったので、保育園に出す登園許可証を書いてください」と小児科の受付で申し出たところ、医師から「うちでは書いていませんよ」と断られて戸惑った経験を持つ親は少なくありません。ネット上では「幼稚園が証明書を書いてくれない」「どこでもらうべきかわからない」といった悲鳴に似た相談が散見されます。
この混乱の背景にあるのが、厚生労働省およびこども家庭庁が発出している感染症ガイドラインです。国は「保育所における感染症対策ガイドライン」において、医療機関のひっ迫回避と、回復期の乳幼児が院内感染で別の感染症(アデノウイルスやRSウイルスなど)に罹患するリスクを低減するため、インフルエンザに関して「医師が記入する登園許可証(意見書)の提出を一律に求めないこと」を強く推奨しています。
報道関係者や自治体発表資料によると、東京都国立市のように「市内認可保育園・認定こども園において、医師記載の登園許可証を求めず、保護者記入の登園届に一本化する」と明確にルール化する自治体が続々と現れています。国分寺市でも疾病種別に応じて「医師の証明書」と「保護者が記入するインフルエンザ等登園届」を明確に切り分ける運用が定着しました。
一方で、目黒区立保育園をはじめとする一部自治体や、独自の園則を敷く私立幼稚園・認可外保育施設では、依然として医師の手による「登園許可書」「意見書」の提出を義務付けているケースも残存します。2026年現在、「医師の証明が必要な園」と「保護者の記入だけで完結する園」が混在していることこそが、子育て世帯を悩ませる根本原因です。