ギランバレー症候群の克服は、彼女の運命を大きく変える転換点となりました。「生きていること、歩けること自体が奇跡である」と実感した経験が、その後の彼女の行動力を劇的に変えたのです。
病気を克服した高校1年生の時、友達と訪れた「ももいろクローバーZ」の代々木第一体育館ライブ会場でスカウトを受けます。かつてなら内向的になり踏み出せなかったかもしれない芸能界という未知の荒波に対し、彼女は一切の恐れを見せませんでした。
2013年にドラマ『ラスト♡シンデレラ』で女優デビューを果たすと、2015年には1,000人以上が参加したオーディションを勝ち抜き、ドラマ『表参道高校合唱部!』の主演に抜擢。そして2016年、NHK連続テレビ小説『べっぴんさん』のヒロイン・坂東すみれ役を、応募者2,261名の中から射止めることになります。
オーディションの場において、制作陣を圧倒したのは技術だけではありませんでした。彼女の芯にある「何事にも動じない圧倒的な胆力」です。当時のインタビューで彼女はこう語っています。
「あんなに苦しい闘病生活を経験したんだから、これから先、何があっても怖いものなんてない。どんな試練も乗り越えられると思えるようになりました」
失いかけた日常を取り戻したという強烈な原体験が、カメラの前で見せる唯一無二のリアリティと、見る者の胸を打つ力強い演技の礎となったことは疑いようがありません。