震災以降、観光のあり方は大きく変化した。単に名所を巡るだけでなく、その土地の暮らしや復興のプロセスに共感し、支援の気持ちを持って旅をする「関係人口」が増加している。その流れの中で、このカフェは能登観光のハブとしての役割を担うようになった。ここを目的地として旅を計画し、周辺の温泉や伝統工芸である輪島塗、珠洲焼の工房を巡る観光客が後を絶たない。
地元の若手起業家やクリエイターたちとのコラボレーションも活発に行われている。地域の食材を使ったスイーツとのペアリング提案や、伝統工芸の器で珈琲を提供する試みなど、単なる飲食店にとどまらない新しい価値の創造が始まっている。一杯の珈琲をきっかけに、能登全体の魅力を再発見してもらう。そんな持続可能な観光のモデルが、ここから発信されているのだ。