国内有数の規模を誇る那須アルパカ牧場をはじめ、全国の施設では毎年5月から6月頃にかけて一斉に毛刈り作業が行われる。大人のアルパカ1頭につき、刈り取られる毛の重量は3〜5キログラムにも達する。
長年現場で彼らの世話を続ける飼育員に話を聞いた。「毛を刈られた直後のアルパカは、自分の体が軽くなったことに戸惑うのか、しばらくピョンピョンと跳ね回ったり、仲間同士でお互いをじっと見つめ合ったりします。『お前、誰だ?』と言いたげな顔でクンクン匂いを嗅ぎ合う姿は、現場の人間しか見られない貴重な瞬間ですね」と笑顔で語る。自分の体温変化に驚き、少し寒そうに身を寄せ合う行動が見られるのも刈り立てならではの風物詩だ。