仲間由紀恵の体型変化を語る上で欠かせないのが、演じる役柄の変遷とそれに伴うプロ意識です。20代の頃は、破天荒な熱血教師や風変わりな天才マジシャンといった、エネルギッシュで軽快なアクションを伴う役柄が中心でした。
しかし30代後半以降、彼女に求められる役柄は劇的な変化を遂げました。人気刑事ドラマ『相棒』シリーズで演じる警視庁広報課長・社美彌子(やしろ みやこ)役がその筆頭です。男性社会の警察組織で冷徹かつ知的に渡り合う幹部役において、かつてのような頼りなげな細身スタイルでは、組織を束ねる威圧感やリアリティが損なわれてしまいます。
また、連続テレビ小説『ちむどんどん』で演じたヒロインの母親役でも、沖縄の大地で家族を支え続けるたくましさと温もりを表現するため、あえて贅肉を削ぎ落とさないナチュラルな肉体づくりが選択されました。欧米の名優たちが見せるように、実生活の年齢や母性を隠蔽するのではなく、そのまま役柄の説得力として昇華させる表現力こそ、彼女の真骨頂です。