町田市は取得した敷地について、「(仮称)能ヶ谷香山園緑地」として整備する基本構想を策定し、段階的な再整備事業を推し進めています。開発によって住宅地や商業施設へと転用されるのではなく、歴史的景観をそのまま残す形での公有化が実現したことは、都市開発の観点からも極めて意義深い事例といえます。
現在進められている再整備計画の要点は、「歴史的風致の保全」「安全性の確保」「市民が集える新たな地域拠点化」の3点に集約されます。
公式発表資料および都市計画審議会の議事録によると、敷地内に残る茶室「青松庵(せいしょうあん)」や「静寿亭(せいじゅてい)」などの建造物は、伝統工法を熟知した宮大工や専門技術者の手によって丁寧な補修調査が行われています。古き良き日本建築の佇まいを維持しながら、地域住民や来訪者が日常的に親しめる空間へと生まれ変わる計画です。