インターネット上の掲示板やSNSでは、「アンダーラップの代わりに食品用サランラップや荷造りテープでも代用できる」という情報が散見されます。しかし、用具の構造と運動生理学の観点から検証すると、こうした安易な代用には重大な落とし穴が存在します。
食品用ラップは気密性が高すぎるため、オーバーグリップを透過した手の汗が内部に完全に閉じ込められます。逃げ場を失った水分は木製ハンドルに長期間滞留し、木材の軟化、カビの発生、最悪の場合はスマッシュ時のシャフト折損事故を引き起こします。また、食品用ラップにはクッション性が一切ないため、衝撃吸収効果はゼロです。
キネシオロジーテープやビニールテープの代用も推奨できません。強力な粘着剤が木製芯材に癒着し、剥がす際に木材の繊維ごと引きちぎってハンドルを著しく損傷させます。さらに、これらのテープは比重が重いため、グリップ側に数グラムの余計な重量が付加され、ラケット本来の重量バランス(スイングウェイト)が破壊されてしまいます。ラケットのポテンシャルを損なわないためにも、通気性と適度な摩擦力を持つ専用のウレタン製アンダーラップを使用することが鉄則です。