医療現場のリアルを知らないまま受診すると、予期せぬ時間的・金銭的コストに苦しむことになります。ネット上で流布している代表的な3つの誤解を是正します。
誤解1:「大病院だから、紹介状なしで朝一番に行けばすぐに詳しく検査してくれる」
これは最もありがちな誤認です。前述の通り、同院は高度急性期医療を担う役割分担が法的に義務付けられています。紹介状なしで受診した場合、当日の枠に余裕がない診療科では「問診のみで後日の検査予約を取り直す」あるいは「近隣の連携クリニックを紹介されて逆紹介となる」ケースがあります。7,700円の選定療養費を払ったからといって、当日中に即座にあらゆる精密検査が受けられる特権が得られるわけではありません。
誤解2:「人間ドックの料金はどこも同じだから、近くのクリニックで十分」
「東京都済生会中央病院 人間ドック 料金」は基本コースで約5万〜6万円台と、街の小規模健診センターと大差ない価格設定です。しかし、決定的な違いは「異常所見が発見された際のアフターフォローの速さ」です。街の健診施設では精密検査のために改めて紹介状を発行してもらい、大病院を自力で予約し直す必要がありますが、中央病院の健康管理センターであれば、院内の専門各科(消化器内科、循環器内科、呼吸器外科など)へダイレクトにカルテ情報が共有され、最短ルートで精密検査・治療へ移行できます。
誤解3:「救急車を呼べば、必ず済生会中央病院に運んでもらえる」
近隣に住んでいるからといって、救急隊が必ず同院へ搬送するとは限りません。救急医療は東京都全体の受入要請受領状況や病床稼働率、患者の病態(小児科疾患、精神科疾患、熱傷など)によって東京消防庁の管制下で搬送先が選定されます。同院のERが満床や緊急手術中である場合は、近隣の虎の門病院や国際医療福祉大学三田病院、あるいは品川・大田エリアの救急病院へと搬送先が振り分けられます。