愛猫の目が赤くなったり目やにが出たりした際、ネット上の真偽不明な情報を信じて致命的な処置をしてしまうケースが後を絶ちません。現場の獣医師が最も警鐘を鳴らしている代表的な誤解が、「人間用の目薬(抗菌目薬や充血取り目薬)の流用」です。
人間用の一般用医薬品には、血管収縮剤や猫にとって有害な防腐剤(塩化ベンザルコニウムなど)、メントールなどの刺激成分が含まれていることがあります。これらを猫の目に差すと、激しい刺激によるパニックや角膜上皮の融解、アナフィラキシー様ショックを引き起こす危険性があります。「人間用で効いたから」と自己判断で使用することは絶対に避けてください。
また、「乾いたティッシュペーパーやウェットティッシュで力任せに拭き取る」行為も深刻な二次被害を生みます。乾いたパルプ繊維は硬く、角膜やデリケートな眼瞼皮膚に無数の微細な傷をつけます。さらに、人間用のアルコール入り除菌シートは強烈な激痛と化学的熱傷を招くため、絶対に眼球周辺へ使用してはなりません。