ムロツヨシ(1976年1月23日生まれ、神奈川県横浜市出身)の家庭環境が大きく激変したのは、彼がわずか4歳のときでした。両親が離婚協議の末に別れを選び、親権は父親が持つことになりましたが、ここから幼い姉弟の過酷な生活が始まります。
離婚後、父親は別の女性と新たな関係を築いたため、ムロツヨシと5歳上の姉は、父方の叔父・叔母(父親の妹夫婦)の家庭へ預けられることになりました。いとこたちが暮らす一般家庭の中に、預かり子として身を寄せる日々。当時の心境について、ムロツヨシは過去のテレビ特番や対談において「自分がここにいていいのかという遠慮が常にあった」「嫌われないように、家の中でも学校でもとにかく明るく道化(ピエロ)のように振る舞っていた」と述懐しています。
さらに事態を複雑にしたのは、思春期における父親の行動でした。父親は別の女性と結婚し、子ども(異母弟妹)をもうけると、なんとムロツヨシたちが暮らす叔父叔母のアパートの隣室に引っ越して住み始めるという異例の生活形態をとったのです。壁一枚を隔てた隣に実の父親と新しい家族がいるにもかかわらず、自分たちは親戚の部屋で暮らすという歪な距離感。しかし、その父親も数年後には再び離婚することとなり、家族関係の流動性に翻弄され続ける少年時代を過ごしました。