ネット上の情報空間には、川島なお美さんの闘病や私生活に関して、いくつかの誤った通説や誇張が流通しています。報道各社の一次取材や親族の証言と照らし合わせ、客観的事実を整理します。
誤解1:ワインの過剰摂取が胆管がんの直接的な原因だったのか?
「私の血はワインでできている」という有名なフレーズから、過度の飲酒が病気の発症を招いたとする見方がネット上に散見されます。しかし、日本消化器病学会のガイドラインによると、肝内胆管がんの主たる危険因子は肝炎ウイルス感染、胆管の先天的異常、原発性硬化性胆管炎、胆管結石などであり、アルコールとの因果関係は胃がんや大腸がんに比べて極めて限定的です。飲酒習慣のみを直接の死因と結びつける言説は医学的に根拠を欠いています。
誤解2:民間療法に騙されて標準治療を放棄したのか?
彼女が抗がん剤を拒み、酵素風呂やビタミン点滴、電磁波治療などの代替医療に頼ったことについて「怪しい治療法に傾倒した」と揶揄する論調がありました。しかし、実際には主治医と綿密なディスカッションを重ねた上で、自らの意志で選択した結果でした。女優として舞台のセリフを覚え、身体を動かすパフォーマンスを維持するためには、重篤な副作用を伴う化学療法を回避せざるを得なかったというプロフェッショナルな事情が存在していたのです。