血液検査前の食事は何時間前まで?食べてしまった時の対処法と数値の真相について詳しく解説いたします。専門家の見解をご覧ください。
検査当日の飲食制限において、食事以上に判断に迷いやすいのが「水分や嗜好品」の扱いです。特に検査前の水分補給とお茶・水のルール、あるいは血液検査前のブラックコーヒーの可否や血液検査前のガム・飴の影響については誤った情報が氾濫しています。厚生労働省のガイドラインおよび主要健診機関の統一基準に基づき、摂取の可否と生体への影響を一覧表に整理しました。
品目・種類摂取の可否影響を受ける主な検査項目医療現場の推奨・判定理由水・白湯推奨(◎)赤血球数、ヘマトクリット、腎機能(BUN・Cre)脱水による血液濃縮を防ぎ、血管を確保しやすくするため検査直前まで適量(コップ1〜2杯程度)の補給が必須。麦茶(ノンカフェイン)可(◯)特になし(糖分を含まないもの)ミネラル麦茶などは問題ないが、胃カメラを同日受診する場合は視野確保のため水が最も安全。緑茶・紅茶・ウーロン茶条件付き不可(△〜✕)血圧、尿検査(利尿作用による影響)カフェイン含有により利尿作用が働き脱水を促進するリスクあり。また胃粘膜の着色で内視鏡検査を阻害。ブラックコーヒー厳禁(✕)血糖値、中性脂肪、血圧、心電図無糖でも高濃度のカフェインが交感神経を刺激しカテコールアミン分泌を促進。遊離脂肪酸や血糖値の上昇を誘発する。ガム・飴・トローチ厳禁(✕)血糖値、アミラーゼ、胃内視鏡検査全般ノンシュガーであっても咀嚼により胃酸や消化酵素の分泌が活性化。砂糖入りなら即座に血糖値が急変する。アルコール飲料前夜より厳禁(✕)γ-GTP、AST、ALT、中性脂肪、尿酸値肝臓でのアルコール代謝が最優先され、脂質代謝が停滞。γ-GTPや中性脂肪が一過性に激増する。
「水分制限=水も飲んではいけない」と誤解し、極度の脱水状態で来院する受診者が毎年多数見受けられます。脱水状態に陥ると血液の液体成分(血漿)が減少し、赤血球やタンパク質の濃度が見かけ上高くなる「血液濃縮」が起きるほか、静脈が細くなって採血針が入りにくくなり、内出血のリスクも高まります。朝の起床後から受付の直前までは、常温の「水」または「白湯」をコップ1〜2杯(200〜300ml程度)意識して飲むことが推奨されます。