授乳における最大の悩みは、赤ちゃんが言葉を発せない点にあります。「泣いているからお腹が空いているのだろう」とミルクを与え続けた結果、消化不良を引き起こすケースもあれば、逆に必要量を満たせずに発育が停滞してしまう懸念もあります。現場の医療従事者が注視する「過剰摂取」と「不足」の具体的サインを把握することが重要です。
まず、生後2ヶ月のミルク飲み過ぎのサインと理由として顕著なのが、授乳直後から激しく唸り声を上げる、腹部が太鼓のようにパンパンに張っている、頻繁に苦しそうに吐き戻す、便秘気味になる、あるいは便の回数が異常に多く下痢状になるといった症状です。また、飲むスピードが早すぎて空気も大量に飲み込んでしまい、腹痛(乳児仙痛・コリック)を引き起こして泣き止まない悪循環に陥ることもあります。
対照的に、生後2ヶ月のミルクを飲まない原因と対処法を考える上では、赤ちゃんの口腔環境や哺乳瓶のセッティングに目を向ける必要があります。哺乳瓶の乳首(ニップル)のサイズが月齢に合っておらずミルクが出にくくて疲れてしまうケースや、逆に穴が大きすぎて咽せてしまうケースが頻発しています。ミルクの温度が38〜40度前後からずれている場合や、鼻づまりによって呼吸が苦しく飲めない場合もあるため、器具の点検と吸引などの環境調整が初手となります。
主観的なサインに惑わされないための最も確実な客観指標が、生後2ヶ月における体重増加の目安です。厚生労働省の「乳幼児身体発育曲線」が示す統計データに基づくと、生後2ヶ月児の1日あたりの適正な体重増加量は概ね15g〜30gとされています。生後1ヶ月健診から生後2ヶ月健診、あるいは自宅のベビースケールで計測した際、日増換算でこの範囲に収まっており、1日あたり6回以上のおしっこが出ていれば、仮に缶の規定量より200ml程度少なくても、あるいは多くても過度な心配は不要と診断されます。