インターネットやSNS上では、硬貨の価値に関して様々な誇張や誤解が拡散されています。査定現場で頻繁に持ち込まれる「2大誤解」の真相を検証します。
第1の誤解は「令和元年の5円玉はプレミアがつく」という言説です。2019年の改元時、「記念に保管しておくと将来高くなる」という期待が過熱しました。しかし、造幣局の公式データによると、令和元年の5円玉は約1,694万枚製造されています。確かに平成後期のミント限定期よりは少ないものの、コレクション市場でプレミアが形成される水準ではなく、現在の実際の取引価格は額面通りの5円です。
第2の致命的な誤解は「汚れた硬貨をピカールなどの研磨剤や酸でピカピカに磨く行為」です。知恵袋や動画サイトなどで「黒ずんだ5円玉を重曹やクエン酸で綺麗にする裏技」が紹介されていますが、古銭市場において研磨や薬品洗浄は「人為的な表面破壊(加工品)」とみなされます。自然な経年変化(パティナ)を削り落としてしまった硬貨は、どれほど美しく輝いて見えてもコレクター価値がゼロ近くまで暴落します。見つけた硬貨は絶対に磨かず、そのままの状態で査定に出すのが鉄則です。