お彼岸の定番といえば、小豆で包まれた甘い和菓子です。春の彼岸に供えられるものは、春に咲く牡丹の花にちなんでぼたもちと呼ばれます。秋の彼岸に食べる「おはぎ(萩の花)」と基本的には同じ食べ物ですが、季節の花になぞらえて呼び名を変える日本人の美意識がここに表れています。
なぜ小豆なのでしょうか。古来、小豆の赤い色には魔除けや邪気を払う強い力があると信じられてきました。また、かつて貴重だった砂糖を使った甘味を先祖に捧げることで、感謝と敬意を表す意味もありました。季節の節目に厄を払い、家族の無病息災を願う先人たちの生活の知恵が今も受け継がれています。