彼が国際的なプロジェクトでこれほど自然体に振る舞える背景には、幼少期をアメリカ・ワシントン州で過ごしたという原体験がある。しかし、単に英語が堪能であるという表面的なアドバンテージにとどまらない。異文化の空気感を身をもって知り、客観的な視点で人間を観察する眼差しが、幼少期に培われたことは想像に難くない。
海外の現場に飛び込んでも、「日本人キャスト」という枠組みに甘んじることはない。現場のスタッフや監督と対等に議論を交わし、作品の核心部分について妥協のない対話を行う。その姿勢は、言葉の違いを超えた職人同士の深い信頼関係を構築する。グローバルな映画製作が当たり前となった現在においても、彼の身のこなしは次世代の俳優たちにとって確かな指針となっている。