1997年に発生した神戸連続児童殺傷事件は、日本の犯罪史において決定的な転換点となった。当時14歳だった加害者が自らを酒鬼薔薇聖斗と名乗り、警察やメディアに送りつけた挑戦状は、社会全体を底知れぬ恐怖に突き落とした。
地域の平和な住宅街で突如として奪われた幼い命。事件の惨状と加害者の幼さは、それまでの社会通念を根底から打ち砕いた。あれから四半世紀以上が経過した現在も、その名がもたらすショック体験は色あせていない。彼が描いたグラフィックや文章に宿る独特の文体は、一部のネットコミュニティにおいて都市伝説のように語り継がれ、トラウマと野次馬的な好奇心が複雑に絡み合う象徴として漂い続けている。